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ChatGPT 文字数制限と解除/回避方法は?出力途切れの対策を解説

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ChatGPT 文字数制限と解除/回避方法は?出力途切れの対策を解説

結論、現在文字数制限を解除する方法はありません。
ただ、ちょっとした工夫で文字数制限を回避することができるので、初心者でもわかりやすく解説します。

ChatGPTの送信時の文字数制限とは

ChatGPTでは、APIリクエストの際に送信されるテキストの長さに文字数制限があります。

英語での文章の場合5000文字くらいは送信できますが、日本語の場合3000文字程度が限界で、それ以上だと頻繁にエラーになります。

文字数制限の理由

主に以下のような理由に基づき、文字数制限が設けられています。制限は効果的な対話を促進し、利便性を向上させるために重要です。

  • 文脈の維持
    文章が長くなると、モデルは早期の情報の維持が困難になり、その結果、文脈の逸失や関連性の低下が生じる可能性があります。文字数制限により、モデルが適切な文脈を保ちながら意味のある応答を生成できるようになります。
  • 計算費用と時間の制約
    長文の生成は計算リソースを大量に消費し、処理時間が増加します。これはサーバーのコストを増加させ、ユーザーの待機時間を延長する可能性があり、結果的にユーザーエクスペリエンスを悪化させる可能性があります。
  • 訓練データの制約
    多くの訓練データは短いテキストから構成されており、これに基づいてモデルは訓練されています。長文の訓練データが不足しているため、モデルは長文の生成において精度が下がる可能性があります。
  • 利便性の最適化
    長文は、読者にとって情報の消化が困難になり、対話の質を低下させる可能性があります。短いテキストの生成は、情報の理解を容易にし、効果的な対話を促進し、利便性を最適化します。

しかしながら、特定の用途においては、長文の生成が必要とされる場合があり、そのような状況では適切なモデルや手法の選択が重要となります。
これにより、特定のニーズや要件に対して適切な対応が可能となり、ユーザーの満足度の向上を実現しています。

トークンについて

英語と日本語で何故文字数の差があるのでしょうか?
これは「トークン」という言葉が肝になってきます。
トークンとは、一定の意味を持つ単語や文字列を表す単位であり、AIが文章の長さを認識する時の単位になります。

Tokenizer」というOpenAIが公開しているツールで文章のトークン数を数えることができるのですが、同じ意味を持つ言葉でも英語の方がトークン数が少なくなります。
これが、英語と日本語の文字数制限の差分、ひいては精度の差分になっています。
※以下の例では、「I hope your day is going great.」が8トークンで、「良い1日を!」が8トークンになります。

トークン説明画像

プランによる文字数制限(トークン制限)の違い

基本的な制限

ChatGPTの各バージョンやプランは、利用可能なトークン数において異なる制限を設けています。これは、ユーザーの要件や利用状況によって適切なプランを選択できるようにするためです。一般的に、約2048トークンから約8192トークンの範囲で制限が設定されています。

プラン別の制限

  • ChatGPT Free(無料版): このプランでは、1回の対話セッションにおいて約4,064トークンまでの制限があり、基本的な使用ケースや短い対話に適しています。
  • ChatGPT Plus(有償版):Plusプランでは制限は約10,000トークンであり、より長い対話や詳細な情報の交換に対応可能です。
  • ChatGPT Business(企業向け):Businessプランは、約8192トークンまでの制限を提供し、ビジネスや専門的な用途に対応する設計となっています。

無料版は4096トークンに対して有料版($20)が10,000トークン前後と2倍以上緩和されます。
有料版でも文字数制限にかかることが稀にあるため、後程突破するコツを紹介します。

API利用における制限(参考)

ChatGPT APIを利用する場合、APIリクエストの設定によってトークンの制限をカスタマイズできます。これにより、プロジェクトの要件や特定のニーズに応じて制御できる柔軟性が提供されます。

実際の文字数制限例

ChatGPT plusに「この記事を要約して」とお願いしてみました。
7,710 トークンは要約できますが、8,030トークンは要約できませんでした。23年10月現在はこのあたりに閾値がありそうです。

要約成功例(7,710トークン)

7,710トークンの文章例
chatgptの要約

要約失敗例(8,030トークン)

8,030トークンの文章例
chatgptが文字数制限で要約できない

文字数制限を考慮した送信文章作成のコツ

ここまでで文字数制限が起こる理由を解説してきました。ここからは実際に回避するコツを解説してゆきます。

絞り込みとレイアウトの工夫

  • 文章を構成する要素をできるだけ絞り込み、必要最低限の情報を伝えること
  • 見出しや箇条書き、改行などを上手に使い、読みやすい文章を作成すること。

などがまずは重要になってきます。これに関しては、基本的な対人コミュニケーションと同様ですね。

分割して送信

ChatGPTはある程度の会話は記憶してくれるので、以下のように分割することで制限以上のトークン数の文章を送ることができます。

分割して送信する例

文字数圧縮技術の活用

絵文字とかを使って以下のように圧縮することもできます。ChatGPTのみ複合できる暗号のような使い方もできるかもしれませんね。

chatGPTとの会話例
レシピの回答の圧縮と解凍

復元もできます。

chatGPTとの会話例
レシピの回答の圧縮と解凍

ChatGPTが生成した文章の文字数制限の回避方法

「続けて」を使う

ChatGPTでは、一度の通信で最大4096トークンが利用可能と言われています。
長い文章やデータを返信として得ようとした場合、返信は途中で途切れることがあり、その場合は「続けて下さい」や「go on」といった指示を送ることで、続きを返信してもらえます。

chatGPTとの会話例
文字数制限による中断についての例

【応用】出力文字列の指定

また、APIを使用しており利用料金をなるべく抑えたい場合は返答を制限することで多少の節約が可能です。

chatGPTとの会話例

他の記事でもマーケティングにおける生成AIの活用事例を紹介しているので、気になった方は見てみてください!

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